2024.8.23
透析患者さまの中には、便秘でお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。便秘の原因は、食物繊維不足や腸内細菌の乱れ、水分制限、薬の副作用などさまざまです。
今回は便秘改善のための食生活での工夫についてご紹介いたします。
腸内に便の量が少ないと、押し出すことができずに便がたまってしまいます。しっかり食事をとり、便の量を増やすことが大切です。
特に朝食を食べると体内リズムが整い、胃や腸を刺激し排便を促進します。
カリウム制限により野菜や果物が十分にとれないことから、食物繊維が不足しやすくなります。カリウムの少ない食品(ごぼうやブロッコリーなど)を選んだり、少なくとも1食につき1品は、野菜のおかずを取り入れるなどの工夫をしてみましょう。
「プロバイオティクス」、「プレバイオティクス」という言葉は耳にしたことがありますか?
「プロバイオティクス」とは、悪い菌の増殖を抑えて腸内環境を整える働きがある菌のことで、ビフィズス菌(ヨーグルト)や乳酸菌(乳酸菌飲料)などがあります。それから「プレバイオティクス」というのは、よい菌のエサとなり、それらを増やす働きがある食品成分のことです。野菜や海藻に多く含まれる食物繊維、大豆や玉ねぎなどに含まれるオリゴ糖があげられます。
腸内細菌を整えるためには、どちらか一方の腸内細菌だけではなく、両方を取り入れていくことが大切です。
上にあげた3つのポイントを参考に、無理なくご自分がとり入れやすいものから実践して便秘改善に取り組みましょう。