2020.6.24
転倒・骨折にご用心
高齢になるほど、転倒・骨折が寝たきりなどの大きな障害に繋がりやすくなります。高齢になると骨密度や筋肉量・筋力が低下するため、若い人と比べて骨が脆く、治りが遅いことが特徴としてあげられます。
なかでも透析患者さまは、さらに骨が弱く、わずかな衝撃で転倒・骨折が生じやすくなります。ご自宅の様子を思い浮かべながら確認してみましょう。
□ 床の上にリモコンやチラシなどが散らかっており、滑ったり、つまずきやすくなっていませんか?
□ 絨毯やカーペットの端はめくれ上がっていませんか?
□ 足に引っ掛かりやすい電化製品のコードはまとまっていますか?
□ スリッパや靴下で滑りやすくなっていませんか?
転倒・骨折を防ぐために
環境づくりと合わせて透析患者さまにとっては食事も気になるところです。カルシウムの多い小魚・牛乳を摂りたいですが、リン値が上昇しさらに骨がスカスカになってしまう恐れがあります。つまりカルシウムの摂取よりもリンのコントロールが重要です。また骨を支える筋肉にも注目です。食事を抜いたりしていませんか?必要な栄養量が確保できないと、足に力が入らず転倒に繋がってきます。筋肉のもととなる肉や魚、卵、大豆製品などのタンパク質やエネルギーが摂取されているか、まずは1日の食事バランスを見直しましょう。リンのコントロールは骨の強度を守ることにも繋がります。骨に関係する薬も含めて服薬しましょう。
【お役立ちクイズ:こんなときはどっち?】
心地よい春風を感じられるようになりました。春を感じることができる野菜が出回っています。野菜といえばカリウムも気になります。右記の野菜のうち、茹でてもカリウムが減りにくいのはどちらでしょうか。
(答えは「お口の変化はありませんか?」にあります)
「サルコペニアを防ごう」でのクイズ
「干し芋 VS 甘栗」カリウム量が多いのは?
答え:カリウム量が多いのは干し芋
・干し芋(2枚約60g) K 588mg
・甘栗(10個正味約56g) K 314mg
甘栗の方がカリウムが少ないからと言っても、食べる量には気をつけましょう。