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医療トピックス

2023.8.23

透析患者さまの熱中症対策

千歳烏山腎クリニック
臨床工学部 臨床工学技士
主任 駒井 大和

今年の夏も猛暑が予想されますので、しっかりと熱中症対策をして夏を乗り切りましょう!

一般的な熱中症対策として「暑いところを避け、水分補給をすることが大事」といわれますが、透析患者さまは水分を摂り過ぎると体に負担がかかり、心不全、肺うっ血などのリスクが高くなります。水分管理をしっかりとした上で、夏場の暑さに備えましょう。

屋外では、なるべく日陰を歩き、帽子をかぶって直射日光を避け、こまめに休憩するようにし、炎天下では長時間の活動を避けましょう。また、首にまく「冷却リング」をつけることで体を冷やすこともできます。
また、家の中では、エアコン、扇風機、サーキュレーターなどを活用し、室温が28度前後になるようにしましょう。「エアコンの風が苦手」という方は、サーキュレーターを使用し、室内の空気を循環させると室温管理がしやすくなります。節電のためにエアコンを使いたくないと思うかもしれませんが、命にかかわる場合があるので、過度の節電は控えましょう。

体重測定を毎朝実施し、外出後や家の中で「汗をたくさんかいたな」と思った後に再度体重測定を行うことで、おおよその発汗量がわかります。それを目安に水分摂取を行うことで過度の水分摂取を防ぎましょう。夏場は暑いため、どうしても多くの水分を摂取してしまいがちになります。水分を摂りすぎず、暑さ対策を実施することで熱中症を防いでいきましょう。

 

 

最後になりますが、熱中症は命にかかわります。

「立ちくらみ」「筋肉のこむら返り」「体に力が入らない」「ぐったりする」「呼びかけへの反応がおかしい」「けいれんがある」「まっすぐに走れない・歩けない」「体が熱い」

などの症状がみられたときには、熱中症が疑われます。
いつもと何か違うと感じたときには、施設スタッフに連絡、救急車を呼ぶことをためらわないでください。

このように暑さ対策、水分管理をすることで熱中症を防ぎ、夏を楽しんでいきましょう!