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医療トピックス

2021.5.31

医療放射線管理室の取り組み①

医療放射線管理室 室長 
黒木 正幸

善仁会グループでは患者さまの安心とQOL(生活の質)向上のために、より質の高い医療の提供を行えるよう、グループ全体で日々研鑽しております。
今回は、2021年2月より設置いたしました医療放射線管理室の主な役割や活動についてご紹介いたします。

■医療法改正
2019年3月の医療法改正に基づき、2020年4月より、エックス線装置などを備える全ての病院・診療所は、下記の項目が義務付けられました。
①診療用放射線に係る安全管理のための責任者を配置すること
②診療用放射線の安全利用のための「指針」を策定すること
③放射線診療に従事する者に対する診療用放射線の安全利用のための研修を実施すること
④放射線診療を受ける者への情報共有
⑤放射線診療を受ける者の当該放射線による被ばく線量の管理及び記録、その他の診療用放射線の安全利用を目的とした改善のための方策を講じること

日本は世界と比較して医療被ばくの線量が高いと言われていますが、裏を返せば、国民が医療放射線を利用した検査や手術を受けられる体制が整っていて、医療が充実している国だということがわかります。だからこそ、安全管理を率先して行い、放射線検査や放射線を使用した検査や手術において、最適な放射線量で実施することで、患者さまが受ける被ばく線量を少なくしていきましょう、というように法律の改正が行われました。

出典:OECD statistics(2018)

■医療放射線管理室とは
今回の法改正に伴い、善仁会グループでは、「医療放射線管理室」を設置いたしました。「医療放射線管理室」は、医師、診療放射線技師など検査に関わるスタッフの教育・研修を実施し、放射線検査や放射線を使用した手技・手術を受ける患者さまに対して、最適な被ばく線量で検査を行っているかを調査し、改善する組織です。クリニックで行われているレントゲン撮影や横浜第一病院・吉祥寺あさひ病院で行われている放射線検査が最適な被ばく線量で行われているか、患者さまが1年間でどのくらいの量の被ばくをしているかなどについて、データ管理をしています。また、患者さまからの放射線に関する質問やご相談も受け付けておりますので、ご不明なことなどございましたら、どうぞお問い合わせください。

次回は、「放射線の被ばく線量と健康への影響」について、ご説明いたします。