HOME / お役立ちコラム / 透析患者さまのご家庭で役立つ豆知識
2025.10.30NEW

冬の寒い時期、慢性的な手足の冷えに悩まれている方も多いかと思います。そこで、今回は「足元の冷え対策」について、ご紹介いたします。
◉足元の冷え対策
長時間同じ姿勢でいたり、ベッドに横になっていると足元の血液循環が悪くなり、さらに透析中は、血液を対外循環させていますので、末梢の循環不全が起こりやすく、冷たさを感じてしまいます。
ひとつ目の対策として、まずは靴下やレッグウォーマーなどの活用をおすすめします。最近では、ウールやカシミヤなどの自然素材のほかに、特殊な繊維を使用して、自分の熱で暖かさを保つことができるものもあります。重ね履きをして冷気が入る隙間をつくらないこともポイントですが、締めつけは血流を悪くしますので注意しましょう。また、入浴などで充分に体を温めるのも大切です。入浴が無理な場合は、足浴などもお勧めです。ぬるま湯にゆっくり足を浸すことで、血行が促進され、冷えを解消することができます。足浴に入浴剤を加えると、香りや成分によってさらにリラックス効果が高まります。
また血流が悪い原因のひとつに「筋肉量が少ない」ことがあげられます。筋肉量が少ないと運動による発熱や血流が少なくなり、冷えやすくなります。軽いストレッチや足のマッサージを行うことで、血行が促進され、冷えを緩和することができます。特にふくらはぎを意識的に動かすことで、心臓への血液の戻りがスムーズになり、全身の温かさを保ちやすくなります。
◉低温やけどの危険性と対策について
~~危ない! 湯たんぽやカイロ!~
カイロや湯たんぽなどの温熱アイテムは、低温やけどのリスクを考慮する必要があります。低温やけどは、長時間にわたって皮膚が高温にさらされることで起こります。普通のやけどは70℃であれば約1秒でやけどになりますが、低温やけどは44℃で3~4時間、46℃では30分~1時間、50℃では2~3分かけてゆっくり起きるといわれています。
体温より少し高い温度で気持ちがいいと思うような温度でも、長時間触れ続けていると皮膚の深い部分にまで影響を受け、みた目より重症になるのが「低温やけど」です。普通に使用しているときには、やけどになりそうもないホットカーペットやコタツでも低温やけどにつながることがあります。トイレの便座や携帯電話の充電器が熱くなって低温やけどにつながる危険もありますので、ご使用の際は気をつけてお使いください。
