MENU 使い方
ガイド

私たちは、患者さま、お客さまへ
トータルサービスを提供する
医療・福祉グループです。

文字サイズ
標準
背景色

採用情報

CLOSE

お役立ちコラム

医療トピックス

2022.7.12

暑い時期でも食べやすく! 夏の飲食の秘訣 夏バテを防ごう!

透析患者さま巡回栄養サポートセンター
係長代行 志賀 千紘(横浜第一病院)

一般的な熱中症対策として「塩分や水分を小まめに補給すること」が知られています。しかし、透析患者さまの場合、塩分・水分を制限なしに摂取してしまうと体に負担がかかり心不全や肺うっ血などのリスクが高くなります。加えて、透析時間は決められており、除水できる量には限りがあります。夏でも安全に透析治療が行える食事のポイントをご紹介いたします。

汗をかいた分、水分を飲んでもいいの?
1日にかく汗の量をご存知ですか? 一般的に1日あたり100ml程度と言われています。氷をふくむなど、口の中を潤す程度にしておきましょう。

熱中症になったら大変だから水分はちゃんと摂らなきゃ!
汗をかいていない のに「夏だから」と言って飲水量が増えると、透析間体重が増えてしまいます。 部屋の中を涼しくする、冷却シートを首に巻くなど冷却グッズを使用する、綿や麻など通気性が良い生地を身に着けるなども飲水量を増やさないポイントです。

 

汗をかいたから塩分を摂らないといけない?
多量の発汗、下痢、嘔吐がなければ、体から失われるナトリウムはそこまで多くありません。あえて食塩摂取量を増やしたり、塩分を付加した食品の摂取はおすすめできません。

水分管理をしすぎて熱中症や脱水になったらどうしよう?
脱水はシャント閉塞の原因になるため、制限のしすぎは禁物です。透析間体重増加量(中1日は3%、中2日は5~6%)を小まめに確認しましょう。

 

暑くて食欲が落ちているけど、冷たいものなら食べられそう…
食欲がなくて冷たいものばかりになってしまうと、胃腸の働きを低下させてしまい、十分に消化吸収できなくなる原因となります。冷たいものばかりにならないようにメニューを組み合わせましょう。

 

「暑さに耐えられる体力を作っておく」ことも大切です。
日頃から食事、運動、睡眠を充実させて今年の夏も乗り切りましょう。