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医療トピックス

2023.3.29

ホルター心電図について

吉祥寺あさひ病院
名誉院長 多川 齊

善仁会グループでは、このたび「ホルター心電図」という心臓の検査を全施設で検査できる体制を整備しました。検査の目的と意義を簡単にご説明しますので、ご理解の上、検査を受けていただくようにお薦めいたします。

心臓は 1 日に 10 万回前後拍動して血液を送り出しています。心臓の拍動は規則的ですが、拍動の乱れを感じることや、早打ちして苦しくなることがあり、これを不整脈と呼びます。定期的な心電図検査は、狭心症・心筋梗塞や、持続的な不整脈の診断に役立ちますが、記録時間が 10 秒ほどの短時間ですから、時々出現する不整脈を適切に記録するには不十分です。

心電図を長時間連続して記録するために開発された検査がホルター心電図検査で、発明者のホルター博士にちなんで、この名で呼ばれています。検査で使用するホルター心電計(図 1)は、技術の進歩により小型化した機種です。 5 cm × 4 cmほどの記録器と、小さい電極を胸に貼りつけるだけで、日常生活を妨げずに心電図を 24 時間記録します。透析患者さまでは、透析後半から終了後にかけて不整脈が増加する方が多いことが知られているので、透析開始前に器械を装着し、24 時間後にはずします。結果は、コンピューター解析したのち、専門医がチェックしてご報告します。なお、検査費用は保険が適用されます。

ホルター心電図によって不整脈を把握し、心エコー検査と相まって心血管合併症の早期発見と早期治療に役立てたいと期待しています。